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創刊者・平良敬一逝去のお知らせ

 2020年4月29日、本誌創刊者・平良敬一氏が逝去しました。
 1975年創刊以来「住宅」と「建築」に愛情を注ぎ、建築家、写真家、職人には優しく、厳しい目を向けて参りました。創刊から100号編集長を務め、立松久昌(故人)、植久哲男が後を継いだ後、2006年に再度編集長を務めることになったリニューアル第1号の特集は「宮脇檀のモダニズム」。次号で「石井修から竹原義二へ」その後は「林昌子」「阿部勤・吉村篤一」「内藤廣の風景論」「堀部安嗣」「永田昌民」「難波和彦」「横内敏人」「木原千利」「益子義弘」「清家清」と数々の建築家の建築哲学を紐解いていきました。建築の形よりは哲学を重視し、なぜつくるのか、それを問うていたように思います。

 2010年に隔月刊になってからは、編集部も2人体制に縮小し、平良さんはいろいろな事情も重なり、仙台の息子さんのところに引っ越しをしました。2月の末にお見舞いに行った時には話をすることもできて、その後退院できたと聞き、安心していたのですが……。病には勝てずに逝ってしまいました。
 創刊から45年いろいろな方々と共に雑誌を編んできました。また、本を手にしていただいた皆様に、心から感謝申し上げます。
 お酒が好きで、可愛い女性が好きで、議論が好きで、建築が好きで。今頃は先に逝った立松久昌さん、高須賀晋さん、永田昌民さん、鈴木喜一さん、大橋富夫さん、村井修さん、末吉英三さん達と喧々諤々、宴の最中かもしれません。

 どうか安らかにお眠りください。
 また会う日まで。

編集部
(*コロナウイルス感染防止のため、葬儀は仙台の家族のみで行いました。)