[特集]住まいと環境 『住宅建築』No.496 2022年12月号
「環境」という言葉から住まいを考えるとき、具体的にどんなことが思い浮かぶだろうか。例えば、温熱環境に配慮して住まい手が心身共に快適に暮らせる場所をつくることや、気候風土に適した素材を使い魅力的な地域の風景の一つとして住まいを考えることは大切な視点の一つと言える。そしてこれからは、住まいの中の環境だけでなく、住まいを支える大地や生物、地球そのものに目を向けることがより重要になるだろう。例えば、建築するときにできるだけゴミを出さない、長く使い続けられる素材を使う、メンテナンスや再利用がしやすいつくり方を考える、土中環境の整備を行う……。このようにさまざまな視点と広い視野で「環境」を捉え家づくりに生かすことが、住まい手にとってもより快適な住まいに繋がってゆく。今回の特集では、設計者・つくり手・住まい手の実践から「住まいと環境」を考える。(写真=畑拓)
建築は一本の木 矢野智徳
多様な生命を育み、共に生きる場所
屋久島の家 設計=WAKUWORKS/和久倫也
座談・住まいと土中環境 落合俊也×冨田享祐×和久倫也
既存のコンクリート擁壁を活用し、健やかな環境をつくる
風土と共に育つ家 設計=パッシブデザインプラス/冨田享祐+冨田倫世
森と人の未来をつくる木造キャビン
SANU 2nd Home 河口湖1st 設計・施工=ADX/安齋好太郎
インタビュー・解体までをデザインし豊かな森を育む 安齋好太郎(ADX)
土に還る住まいづくり
明野の高床 設計=能作文徳建築設計事務所
土間と版築を現代の住まいに
武士の家 設計=大橋建築設計工房/大橋秀三
原初的な住まいのかたちを求めて
葉山の家Ⅲ 設計=堀部安嗣建築設計事務所
人の暮らしを包み、風景の一つとなる住まい
新発田の家 設計=堀部安嗣建築設計事務所
大きな環境と小さな環境 文=堀部安嗣