【特集】育まれる家

建主自身が施工に参加する。年月をかけて少しずつ家に手を入れる。そのために改変しやすい骨格と間取りにしておく。家は小さく建てて、周囲に庭や畑をつくり花や野菜を育てる。こうした家づくりの「竣工」「完成」は曖昧で、設計者・施工者の手を離れてからも、住まい手の日常と密接に結びつきながら、家族の変化とともに、家も変化し、育まれてゆく。近年では職人不足や建築費の上昇、建物の高性能化が進むが、住まい手が積極的に関わる家づくりによって、コストや性能の高さに関わらず、家は豊かなものになり得る。設計者、施工者、建主誰もが無理せず楽しく仕事ができ、生き生きと暮らせる家づくりがあるはずだ。(写真=笹倉洋平)
家に、住まされていく
コトバノイエ 設計=矢部達也建築設計事務所
座談 「コトバノイエ」から「ササハウス」へ——育まれる家
矢部達也 × 加藤博久・綾子 × 笹倉洋平・淳子
山をうけとめる家
ササハウス 設計=矢部達也建築設計事務所
規格型住宅「minka」
秋篠の家 設計=エイチ・アンド一級建築士事務所/半田俊哉+平田智子
無垢材を用いたローコストの住まい
1900プロジェクト 設計=後藤耕太建築工房
山里から提案する住まいと暮らし
構想する人の家 大きな森の小さなギャラリー
設計=島好常・島いずみ建築研究所
自然に育まれる家、暮らし
島好常・島いずみ
古民家と蔵とワインと焼き菓子
トゥレジュール 設計=島好常・島いずみ建築研究所
森に佇む山並みを望む住まい
原村に住む小さな家 設計=島好常・島いずみ建築研究所