【特集】住まいと健康

人が健やかに暮らすために、どんな住まいをつくるべきだろうか。
そもそも、人にとっての快適な環境とはどのようなものを指すのだろうか。
この4月から住宅を含むすべての建築について省エネ基準の適合が義務化される。これ以前から断熱・気密性能の向上や、パッシブデザインへの関心と実践は広がりつつある。一方で、性能や数値だけが目的になると、その建築がもっている本来の美しさや個性が損なわれてしまう可能性もある。また、日本の伝統木造はそうしたものとは別世界のものとして語られることもあるが、土間や軒下空間など、数値だけでは分からない魅力がある。
心地よさの感じ方は人それぞれであり、一様ではない。本特集では、自然の力と自然素材、知恵と技術を生かした、さまざまな快適な住まいのあり方を実例を通して探る。(写真=畑拓)
対談
人間力と快適性を問い直す
宿谷昌則×山田貴宏
暮らしのなかで多様な関係性と小さな循環を生み出す
さとのえ
設計=ビオフォルム環境デザイン室/山田貴宏+鈴木隆史
木と土がもつ素材としての性能を生かす
美郷アトリエ
設計・施工=もるくす建築社/佐藤欣裕
インタビュー
素材の可能性を探り、心地よい空間を目指す
佐藤欣裕
仕上げに厚みをもたせ、快適性に繋げる
TAN HUT
設計=もるくす建築社/佐藤欣裕
階段が快適さと繋がりを生む
田中の家
設計=hut建築事務所/田中圭+藤沢和哉
自然素材に包まれた光と風を感じる住まい
広尾の家
設計=鈴木雅也建築設計事務所
版築の壁と借景
東生駒の家
設計=乗松得博設計事務所