[特集]コンクリートの未来 『住宅建築』No.482 2020年8月号

これまで、コンクリートの中性化はRC造の寿命の指標とされ、50、60年で老朽化すると考えられてきましたが、近年の研究によって、その見方も変わってきています。コンクリート造が100年、200年と建ち続けることができ、魅力的な経年変化をしてゆけば、その建築の価値は高まり未来に受け継がれていく可能性も高まるでしょう。今後RC造の改修が増えていくことも予想され、コンクリートのこれからを考えていく必要があります。
特集では、竣工から年月を経たコンクリートの住まいやその改修、他素材との併用、コンクリートのもつ質感の魅力を追求した住まいなど、コンクリートの可能性を示す6つの住まいを紹介します。また、コンクリートがれきと植物でつくる新素材について東京大学生産技術研究所・酒井雄也先生に、コンクリートの中性化と寿命について東京理科大学・今本啓一先生に解説していただきました。

コンクリートの大屋根に包まれ味わいを増す住まい
幡豆の家 設計・施工=宇野友明建築事務所

写真=畑拓

土と共に建つコンクリート
溶ける建築 設計=裕建築計画/浅井裕雄+吉田澄代

写真=白谷賢

豊かな緑の借景を望む高台の住まい
横浜 青葉の家 設計=井上洋介建築研究所

写真=鈴木豊

RC造戸建住宅のストックを活かす
ほら貝のRC住宅改修 設計=柳沢究+究建築研究室

写真=笹倉洋平

前庭と土間のある混構造の住まい
ピアノ室のある長屋 設計=能作文徳建築設計事務所

写真=鈴木淳平

鎮ブロックを用いたモダンデザインの先駆けを継承する
旧本野精吾邸 設計=本野精吾 継承者=木村松本建築設計事務所/木村吉成+松本尚子

写真=市川靖史

時代を超えて、受け継がれるもの 文=木村吉成+松本尚子

旧本野精吾邸 その歴史的価値と保存活用 文=笠原一人

インタビュー・コンクリートと植物から持続性のある素材をつくる 酒井雄也

中性化の視点から見た鉄筋コンクリート造の寿命 文=今本啓一

本体2,400円+税 購入はこちらから

No.483『住宅建築』 2020 年10月号

[特集]住まいのディテール
 ディテールの原点は、風雨から建築を守り、住まい手が使いやすいような工夫をすること、つまり技術だが、それを美しく見せることも、建築が使い手に長く愛され住まい続けられていくための、ある種の技術とも言えるだろう。また、詳細図は住まいを職人と共につくりあげていくための重要な伝達手段でもある。
 住まいのどの部分をとくに重視するのか、どのような納まりか、意匠かなど、建築家によって捉え方や表現は多種多様で、ディテールには建築家の個性が現われる。特集では、吉田五十八やアントニン・レーモンドをはじめとする8組の建築家の住まいを、ディテールという視点から見つめ直す。