[シリーズ]登録有形文化財のこれから 第3回 縁側カフェ 昭和の家

東京都足立区に残る昭和の家を取り上げます。建主の平田氏は工場を経営していたことから、大勢の人が集まる場として30畳もの広間が設けられ、打ち合わせスペースとして洋館もつくられました。広間に面して長い縁側があり、当時の職人の力量を感じさせる細やかな意匠が随所に見られます。現在は縁側と広間を用いたカフェや撮影スペースとして使用されており、縁側から庭を眺め、ゆったりとした時間を過ごすことができます。

縁側カフェ 昭和の家

昭和の面影を残す平田邸 文=田村公一

No.482『住宅建築』 2020 年8月号

[特集]コンクリートの未来
これまで、コンクリートの中性化はRC造の寿命の指標とされ、50、60年で老朽化すると考えられてきましたが、近年の研究によって、その見方も変わってきています。コンクリート造が100年、200年と建ち続けることができ、魅力的な経年変化をしてゆけば、その建築の価値は高まり未来に受け継がれていく可能性も高まるでしょう。今後RC造の改修が増えていくことも予想され、コンクリートのこれからを考えていく必要があります。
特集では、竣工から年月を経たコンクリートの住まいやその改修、他素材との併用、コンクリートのもつ質感の魅力を追求した住まいなど、コンクリートの可能性を示す6つの住まいを紹介します。また、コンクリートがれきと植物でつくる新素材について東京大学生産技術研究所・酒井雄也先生に、コンクリートの中性化と寿命について東京理科大学・今本啓一先生に解説していただきました。