[シリーズ]登録有形文化財のこれから 第2回 『住宅建築』No.481 2020年6月号

奈良市内・旧奈良町に位置する、大正時代の貸家を宿に改修した「紀寺の家」を紹介します。傷んだ箇所を丁寧に改修し、できるだけ元の状態に戻しながらも、現代の町屋暮らしを体験でき、ゆったりとした時間を過ごすことのできる宿に生まれ変わりました。文化財としての価値を継承しながら貸家を宿に転用したユニークな事例です。

奈良町宿 紀寺の家 設計=藤岡建築研究室/藤岡龍介

「記憶の燈」を継ぐために 文=落合悠斗

No.483『住宅建築』 2020 年10月号

[特集]住まいのディテール
 ディテールの原点は、風雨から建築を守り、住まい手が使いやすいような工夫をすること、つまり技術だが、それを美しく見せることも、建築が使い手に長く愛され住まい続けられていくための、ある種の技術とも言えるだろう。また、詳細図は住まいを職人と共につくりあげていくための重要な伝達手段でもある。
 住まいのどの部分をとくに重視するのか、どのような納まりか、意匠かなど、建築家によって捉え方や表現は多種多様で、ディテールには建築家の個性が現われる。特集では、吉田五十八やアントニン・レーモンドをはじめとする8組の建築家の住まいを、ディテールという視点から見つめ直す。